ほら、死ねよ。

びちゃびちゃになった顔を袖を拭いていると、

突然、ルイに連れられてトイレに小山くんが現れた。

「なんだよっ...、っえ?
お前...」

ぎょっとした顔の小山くん。

「虐められてんのかよ...?」

カアッと顔が紅潮する。

耳たぶの端っこまで熱くて、恥ずかしかった。

___そう、あたしは密かに、小山くんに恋をしてる。

きっと花はそのことを知っていて、

小山くんがあたしに取られるのが嫌で、あたしをねじ伏せようとしているんだ。

じんわりと涙が込み上げてくる。

それを見ると、花が満足そうに言った。

「違うよおっ...。実はね、あたしが...虐められていて。

辛かったんだあ?だから、思わず突き飛ばしてしまったの。

そしたら、あんなことに...」

クスン、クスン、と花が泣きマネをする。

普通、こんなの信じないはずだろう。

なのに、小山くんは...。

「お前、サイテーな奴だな。
川上、大丈夫か?辛かったな...」