―――――― そして今、私は手紙を隠す様に鍵盤の上に手紙を置いて、準備室へ逃げて来たのである。 ガラッというドアが開く音が聞こえ、小さな声が聞こえるが、女か男かもわからないほど小さな声で、全くわからない。 でも、このドアが開く音を聞くと、ワクワクする。今日はどんなに曲を弾くのだろうかと、心がゾワゾワとするのだ。 手紙…… 読んでくれたかな。変に思われてないかな。そんな事を胸に思いながら、私はまたこの第2音楽準備室の特等席で、音楽室に広がる綺麗な音色に耳を澄ました。