ピアノは好きだが、自分が弾きたくない曲を弾くのは嫌いだ。
縛られたくない。
だから吹奏楽部や軽音楽部にも入らなかった。みんなで決めた曲、先生が決めた曲を弾くのは好きじゃないのだ。
そんな俺が、今夏休み明けにあるコンクールの課題曲の練習をしている。
俺の両親は、俺が縛られた音楽はしたくない事を知ってる為、コンクールに出ろとは言わないし2人は〝楽しい音楽が一番いい〟がモットーだから、俺が音楽を楽しんでいれば幸せみたいな両親である。
しかーし! 今回は野田先生からの頼みときた。
ヴァイオリンのコンクールに野田先生が出るらしく、その伴奏を俺に頼んで来たのである。

