私は俯き、唯ちゃんの様子を伺うようにチラチラと見るが変わらず呆れ顔だ。
「 桜子はあの先輩が好きなの? た、ける先輩だっけ? 」
私は、猛先輩、その単語を聞くとドクンと心臓が高鳴った気がした。
嫌な感じじゃない、でも、この気持ちは私を動揺させる。
『 九条サンに似てるの。
最初は、九条サンに猛先輩似てるから、九条サンが猛先輩だったりして……とか、そんな風に思ってただけなの。
でもそんな事思ってたら、ドンドン色んな共通点が浮かび上がってきちゃって。
そんな偶然ある訳ないのに、期待しちゃ
ってさ……。確かに猛先輩の事は好き。
でも、この好きは猛先輩と九条サンを重ね合わせて好き。だから猛先輩を好きとは言えない 』
ハハッ……ダメだよね、なんて苦笑いして唯ちゃんの方を見たら、むっと不機嫌そうな表情で私を見ていた。

