すると、目を見開く彼。
だが彼も、私と同じように笑うと〝そうなんだ。俺も名前がわからない、綺麗な文字を書く文通の相手〟と言い、ふと笑えば〝帰るか、送ってく〟とまた笑う。
〝文通〟その言葉に反応するが、文通なんてしてる人何人もいる。
何処か無理して笑っているような表情に、私は切なくなった。
「その人と、会えるといいですね」
「あぁ、名取川サンも」
私は何でこんな言葉しか掛けられないのであろうか、私たちはそれからあまり喋らず、私は家まで送ってもらった。
「じゃあ、また学校で 」
「はい、今日はありがとうございました」
寂しげな表情は未だ変わらない。
そのままじゃ……嫌。

