「 名取川サン! ……フラフラじゃんか 」
穏やかで安心する声。
私、フラフラしてたんだ……。
フラフラしている事に言われて気づく。
「たける……先輩? 」
フラフラとした状態のまま、お辞儀をしたらそのまま力が抜けた様に倒れていった。
鈍い痛みが走ると思って目をつぶったが、なかなかその痛みは襲ってこない。ましてや、何処か温かいものに寄りかかっている気がする。
「 名取川サン、ちょっとごめん 」
そう言うと、私の体は宙に浮く。なにごとかと、驚き自分の今の体制を理解する。
唯ちゃんがされたみたいな、お姫様抱っこだ。
「 猛先輩……これは、流石に! 」
恥ずかしいが、普段使わない体力を使いすぎたせいか、抗議する力も僅かしかなかった。
大人しくなった、私を見てはふっと微笑んで〝俺に、体預けていいよ。少し休みな 〟と安心するとても好きな声に、目をゆっくり閉じた。

