『……これ、痛かったろ』 優しく腕を触ると赤みに、手を乗せ優しく撫でる。 「な……で」 『……ん? 』 俯く彼女は、震える声で何かを訴えかける。 「なんで、優しくするんですかっ」 『……え? 』 「相手がいるのにっ……私に優しくしないでくださいっ」 そう力無く言い放たれた言葉は、よく分からないものに刺された気分になり、振り払われた腕が行き場を失った。 何が起こってるのか理解する前に、準備室のドアのしまる音が響いた。