すると周りの女子達が2人を囲んでしまって様子がわからない。
「矢野先輩、九条先輩! ありがとうございました! お礼にゆっくりして行って下さい。飲み物無料で出します」
兎の衣装を着る男子が、涙ながらに俺たちにお礼をすると席に案内してくれる。
すると橋本サンは女子達の元から離れ、飛ぶように昌の方に寄ってくる。
「あっくん〜〜!! 遅いよ馬鹿ぁっ! 」
「あぁ、ごめんごめん」
ポンポンと抱きつく、橋本サンをあやす様に撫でる昌は、彼氏やってんなァと改めて思う。
ふと、女子達の方へと視線を戻すとそれぞれの席に水を注ぎに行きながら、ペコペコとお辞儀をする名取川サンの姿が見えた。
……いい子すぎるだろ。
『ごめん、俺名取川サン借りていい? 』
俺が橋本サンに問えば、ニッコリと笑って〝どうぞ! 〟と言う。

