それから私は衣装に着替えると、唯ちゃんにメイクを施され自分の顔じゃないみたいである。
そう言えば、花火大会の時もこんな感じだったなァ……。
花火大会を思い出すと、猛先輩の顔が脳裏に駆け巡り、同時に野田先生とキスをしている場面を思い出してしまう。
「どうしたの! 桜子そんな泣きそうな顔してっ。そんなにこの衣装嫌だった? 」
唯ちゃんが鏡越しから、私の顔を見たようで慌てたように言う。
『ごめんね。大丈夫だよっ、花火大会のこと思い出しちゃって』
私がへへっと笑うと、悲しそうな顔をする唯ちゃんは私の背中を撫でた。
「桜子! 今日、絶対いい事あるから! 」
『う、うん!』
明るくそう笑う唯ちゃんに、釣られて私も笑った。

