『いや、そんな訳! 確かに狙われてたと思うけど、禁断の恋なんて興味ねぇって言ってたし』
「じゃあ、何でキスしてるのよ! 」
俺をかっ喰らう勢いで、言ってくる彼女の言葉はさっきから可笑しい。
『どこでだよ。あいつは、んな事する奴じゃねーぞ? 親友のお墨付きだ』
「桜子が見たのよ。コンクールの時、きっと知ってるだろうから言うけど猛先輩の文通の相手は桜子よ? あの純愛みたいなじれじれの手紙交換! あっくんも知ってるでしょ? 」
んん。唯サン待ってくれ。
ドンドン話を進める彼女を一度止める。
『ピアノの子って桜子ちゃんだったのか……? 』
「え? 知らなかった……? 」
『何その運命感じちゃう奴』
「あっくんもそう思うでしょ? 」
嬉しそうに笑う唯。
桜子ちゃんの話をしている時は、いつも嬉しそうに笑う。

