すると、スマホに衣装班から糸が無くなりそうという報告があり、〝今私空いてるから、買い出し行ってくる〟と送りポケットに財布が入ってるのを確認して昇降口へと歩いていく。
「……ょう……ん」
「な……すか……」
階段を降りていくと、踊り場で話している人影が見える。
誰か話してるのかな?
私は誰か知らずそのまま降りていくと、目の前には猛先輩と野田先生が立っていてひたりと嫌な汗が垂れた。
『こ、こんにちは。先生っと……猛先輩』
「こんにちはっ。名取川サンは買出しかな? 」
無視するのも不自然なので、挨拶をすると野田先生が問いかけて来る。
『は、はいっ。じゃ、じゃあ』
私は軽く返事すれば、出来るだけの笑顔を2人に向けてその場から逃げるように走った。
やっぱり……付き合ってるのかな。
自分で関わる機会を切ってしまったんだ。
こんな風に不安になるなんておかしい。
私は今にも溢れて来そうな涙を拭って、買い出しへと出掛けた。

