俺は、机に広げた手紙を手早く片付ければ、何事もなかったかのように昌を見る。
「 は〜〜〜。折角昌君が、恋する猛君の力になってあげようって言ってるのに! 」
「 恋なんてしてね〜よ。なんでも恋愛と結びつけんな、女たらし! 」
「 つれないねぇ? んで、なんかあった? 猛くんがにやけるなんて滅多にないからねェ? 」
「 は?? にやけてたか俺。……はぁ、なんか俺が放課後に弾くピアノを聴いてくれてる子がいるっぽくて、その子から手紙貰っただけ 」
やっぱり、一緒にいるだけの事がある。よく俺の事を見ている。いつの間にか、俺の背後から机の前にしゃがみ込んで俺の様子を伺う昌に包み隠さず言った。
「 へェ! 可愛かった?? 名前は? 何年生なんだよ〜! 」
「 …… 」
言われてみると何も知らない俺は、思わず黙った。

