―― 『もしかして、来てねぇのかな』 時計台の前にあるベンチに座ると、スマホの画面を見る。 こんな事なら連絡先やっぱり聞いとくんだった。 ふぅ、と息を吐くと急に横から声を掛けられた。 「君、九条 猛君であってるかな? 」 優しそうなおじさんで首には会員証の様なものを引っ掛けてある。 『そうですけど』 「君に渡しておいてくれと、女の子に渡されてね」 差し出されたその封筒は、見覚えのあるものであの子来てくれてたんだっ……。 『どんな子でしたかっ、俺この子と会う約束をしてたんです』