そして演奏番号は11番。
私はバスを降りると、目の前に立つ市民会館を見上げた。どうしよう……戦場に見える。
そんな馬鹿げた事を考えながら、何人かが向かう方向へと流れに合わせて歩いていく。
皆綺麗目の服を着て来ていて、自分が浮いてないことに安心する。
ちゃんと服選んできてよかった……。
すると、入口でプログラムを渡され中を見ようと、広げようとした瞬間私はすぐに閉じた。
顔を見て、名前を聞いてハッキリさせなきゃ。プログラムなんか見て右往左往させられるのは違う。
大きな扉が開いたその先には、アリーナがあり席が沢山ある。 また席の先には、グラウンドピアノが佇む壇上が、照明に照らされキラキラしていた。
私は真ん中らへんの一番端っこの席に座って、壇上を見上げた。
ここでヴァイオリンとピアノの音が響くンだ――。
九条サンの音が生で聴けること、九条サンの正体がわかること。
2つのドキドキが混じっていて、心臓が鳴り止まない。
胸に手を当て深呼吸をすると、コンクールの開始の声が上がった。

