「ねェ知ってる? 野田先生の話」
「知ってる〜! あれでしょ九条 猛先輩と付き合ってるって噂」
「それそれ〜! 猛先輩の隠れファンだったのにぃショックぅ! 」
……九条……猛?
付き合ってる……?
「桜子どうした? 」
噂だよ。そう、噂。
本当かわからないしね!
九条 猛先輩ってのも、もしかしたら別人かもしれないし、たまたまかもしれないし、まだ自分の目で見ない限り期待しちゃダメ。
心臓が嫌な音がする。
心がモヤモヤとして気持ち悪い。
『ごめんね、唯ちゃん。大丈夫だよ』
「もう、心配するじゃん! 明日の為に体調ちゃんとしなきゃね! 」
明るく笑いかけてくれる唯ちゃんに、ぎこちなく笑顔を返した。
その後も少し心配してる様子でもあったが、それに気付かないふりをして帰りの道を歩いた。

