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「最近野田ティーチャーと一緒にいる所よく見るけど、野田ティーチャーに乗り換えちゃった? 」
放課後、野田先生が来る前の少しの時間。
第2音楽室で昌と2人で話していた。
『んな訳あるか。 言ってなかったけど、今回のコンクールは野田先生の伴奏するんだよ』
「はぁ〜、そうだったのかよ! 猛の隠れファンが泣いて俺の所に来たぞ〜? 〝九条先輩は野田先生と付き合っちゃったんですか! 〟ってよぉ。もうそんなこと聞いてくる時点で隠れファンとは言わないけどな」
軽く笑う昌に、こいつには迷惑かけたな。と思う。
『 そういうの全部無視すればいいから。まぁ俺はこの放課後だけの練習で充分だと思うんだけど、昼休みとかも音楽室に連行されるからさ。それだけ今回のコンクールに熱入れてるんだろ』
軽くピアノの鍵盤を叩きながら昌に言う。
「ん〜? それだけかァ? 野田ティーチャー実は猛の事狙ってたりしてなァ? 有名な音楽家系の息子と結婚出来たら、自分自身も少しは有利になるかも……とか思ってたりしてな 」
澄ました、何処か真面目な雰囲気を醸し出しながら言う昌が、新鮮で気持ち悪い。
だが、言う事を完璧に否定することは出来ない。

