唯ちゃんはふと廊下の方を見ると、視線を逸らさず私の腕を叩いてきた。
『唯ちゃんどうしたの? 』
私が廊下の方を見ると、猛先輩と野田先生が2人で話しながら歩いているところ。
仲良さげに話している姿を見て、心がズキンと高鳴る。
野田先生……。
とても綺麗で可愛い。優しくて教え方も上手と男子に人気の音楽の先生。
長い髪を下ろしていて背は猛先輩より少し低いぐらい、それで……とても2人で歩く姿はお似合いだった。
「まぁ、生徒と先生だしね……。有り得ないかっ」
少し不安気に見つめる唯ちゃんを、見ていたらこっちまで不安になってくる。
『う、うん。そうだよね! 』
明らかに動揺してるのは自分でも感じた。
視線を逸らさず猛先輩を見てると、こちらに気づいたのか猛先輩が私の方へと手を振ってくれた。
「うん、大丈夫そうだね」
私は、動揺していたはずなのにスッカリ笑顔になって手を振り返した。
その様子を見た唯ちゃんは安堵した様な表情で私を見て言った。

