「ここ、座ろっか」
『 はいっ 』
私は座り、猛先輩の方へと視線をやる。
すると、猛先輩の額には雫がいくつも浮かんでいて、少しはだけ気味の猛先輩の浴衣が走って来てくれたのを物語っている。
それにまた、涙を浮かばせる。
「 怖かったろ……、ごめんな早く行ってやれなくて」
『 全然、来てくれただけで……私は安心です』
申し訳なさそうに微笑む彼を見るのはとても、胸がキュッと掴まれる様な嫌な感覚で、そんな顔しないで欲しいな、なんて気持ちを込めて優しく笑う。
「名取川サンは、優しいな……。名取川サンの笑った顔さ、なんつーか元気になるな」
『 えぇ? そうですか……? じゃあ沢山笑います! 』

