私が正門をくぐると
登校中の大勢の生徒たちが
一斉に、
まるで
波が引くように
さーーーーっと後ろに下がった。

え?
え?何?



ザッ
ジャリッ

「おはよう、桜」


一之瀬君っ!!


私も周りの人たちと同じように
一歩、後ろに下がった。