魔王の甘い罠 【完結】

一之瀬君は、他の人の目など全く気にも止めず
私だけを見つめて立ち止まった。


「俺と
 ずっと一緒にいてください」



ホームに電車が入ってくる。

車掌さんの声、電車の音が鳴り響く。

駅に、正しく整列している人たちが
私たちを避けて電車に入っていく。

『・・ハイ』

と、涙で声にならない言葉を吐きだす。