1月10日 3学期がはじまった。
久しぶりの登校。

家のドアを開けると、
白い息を吐きだしながら
一之瀬君が待っていた。

『おはよ』

「・・おぅ」

珍しく朝家にいたお母さんが玄関まで来る。

「あら?」

エプロンで手を拭きながら、
一之瀬君を見つける。

「旭君!」

「ども、おはようございます」

・・・え?知り合い???

「何?あんたたちいつの間に?」

「そうゆうことなんで。
 南沢さん、これからもよろしく」

一之瀬君が、お母さんにぺこりと頭を下げた。