「美月~、待って~」 翔が追いかけてきたのがわかったから 私は後ろを振り向きもしないで ひたすら走った。 下だけを見て無我夢中で走った。 しばらく走って 反対側の道に移ろうと道路に飛び出したとき トラックがすぐそばまで来ているのがわかった。 危ない、もう、ひかれる。 そう思った瞬間、誰かが私の体を抱いてきた。 大きな衝撃を受けて体が宙に浮く。 地面に叩き付けられて強い痛みを感じた。 私はそのまま意識を失った。