生徒会の甘い罠

地上に上がると、学生の歩いている割合が高かった。


で、いきなりおはようと声をかけられた。


全然知らない女の子だったけど、同じ制服着てるから先輩になるのか?


疑問を抱えたまま楓とその人に挨拶を交わした。


「何か恥ずかしいね」


「うん」


まだ打ち解けてもいないから、緊張してガチガチだね。


「おはよう」


初対面の先輩姿を眺めていたら、今度は背後からお声が。


「先輩!!おはようございます!!」


「楓、今日は調子よさそうじゃん。よかった」


「…………お久しぶりです」


「沙弥、お前たちはどこまでもついていくなあ」


見た目完璧な美男美女カップル。


藤瀬巧(ふじのせ たくみ)先輩に霧島京花(きりしま きょうか)先輩。


私らより1歳上です。


新高校二年生です。


「巧さん、髪の毛何かチリっチリですよ」


「池口、朝から髪のことはよせ」


「女子はみんな言うと思うってさっきから言ってるじゃん」


「もう忘れた」