靴箱で靴を履き替えると、

ある子がきた。


「蘭ちゃん!おはよぉ」

おっとー、このこえは。

「ワカナ、おはよう。」

かわい子ぶりっ子ちゃんだ。

あはは。

こんなこと言いたいわけじゃないけど、

なんでか、好きになれない。


「今日さぁ、髪の毛、しっけでフワフワなんだぁ」

ワカナは、セミロングの髪を指でクルクル巻き付けて、えへっと笑う。

正直、顔は、かわいい。


ワカナの、フワフワしたところとかは可愛いな、っとか思うけど。


「行こぉ?」

ワカナは微笑んで、教室まで私の手をひいた。


華奢だなあ、とか、小さくて、とか。


私とはちがう。

私は、スラッとしてて、性格もよくしてるつもりだけど心の中は汚い。


はぁーー。

こんなこと、考えてても意味無いからやーめた。

ワカナと、私は席が遠いので、

それぞれの席にわかれた。


ちょうどそこで、

「結城さん。」

私の名字を呼ぶ声が聞こえた。



またか。