声をかけるべき……?


うぅ、

どうしよう!

前は普通に喋れたんだけど、。


と、悩んでいると、先に、

中野くんが私に気づいた。


「­­あ……ど、どうも!」


「ふはっ!」

私がぎこちなく挨拶をすると、

中野くんは柔らかく笑った。


そして、

「そんな怯えないでよ。なにもしないし、
友達、友達!」

と、明るい声でいってくれた。


あったかい風が私たちの間をスルスルと通った。


私も、靴箱に近づき、

靴をはきかえる。


「一緒に帰らない?」


顔を上げると、


真剣な顔の中野くんがいた。