教室にもどると、

ユノがこっちへきて、

「告白だよね、すごいなぁ」

と、目を輝かやかせて言う。


「すごくないよ、私、実際に気持ちに答えられないんだし」

なんか、申し訳ない。


「でも、私、蘭ちゃん、素敵だと思う!」

ユノはニッコリといつもの笑顔でいう。


ああー可愛いなあ。

「ありがとう、」私も笑って、
ユノの頭をなでた。


ほんと、この世界ユノだけでいい。




。放課後 。

今日は、ユノが部活(月1の手芸部)だから、1人かあ。


寄り道でもしてこっかな。

そんなことを思いながら、教室から出て階段をおりる。


階段は涼しくて、なんかスッキリする。

タン、タン、タン。

と、降りていったんだけどーー、


ズルッ


「きゃ、っ」

え?な、



なにーー。



足がおかしくなった、


体がグルンっ、とまわって、

なにかに捕まろうとした手は、宙にういた。



ふわり


私も、宙にういた、?


パッと意識をもどすと、

私は誰かにだきかかえられていた。


ん……。?


「大丈夫かよ…びびった」

この声、しってる。


どくん、と心臓がたかなる。

また苦しい。


橘先生、だ。


橘先生は、私の無事を確認すると、

ふわ、っと下ろしてくれた。

「ご、ごめんなさ……、ボーッとしてて。」

私はぺこり、と一礼。


こわかった。

何が起きたかわかんない。


「ははっ、大丈夫大丈夫!」


橘先生は真っ白な歯をのぞかせて、

くしゃり、と笑った。