『はー … 』

疲れと開放感で伸びをしていると

「 なんだその間抜けな声 」

そう言いいくつくつと笑いながら

先生が教室に入ってきた

『 … 誰のせいだと思ってるんですか 』

少しほっぺを膨らませながら言うと

「 俺か? 」

そう言って私の膨れたほっぺを

先生の冷たい手が包むように触ってきた

『 … わかってりゅんなら離してくらさい 』

ほっぺを持たれてるから上手く喋れなくて

カタコトになりながら言うと

「 … ほんと可愛いな 」

いつにもまして真剣な顔でそう告げる先生がいた

『 っ、でっ?なにか用事でもあるんですか?』

空気に耐えられなくてわざと明るく言うと

「 … 用事っていうか 」

いつになく言葉を濁してくる先生

『 …?』

心配になって顔を覗き込むと

先生は諦めたように話してくれた。