彼を巻き込むことで、彼の苦しみがより大きくなってしまうことは間違いない。
あたしは悠聖の重荷になるのは嫌だ。
それでも…………。
結論がまだ出てないのに玄関についてしまった。
上履きを黒のローファーに履き替えて外に出ると、日差しがきつい。
日焼け止め買わなくちゃ。
外に出てきたあたしに気付いた悠聖が小走りに駆け寄ってくる。
「咲雪」
あたしの前で立ち止まった悠聖の額には汗が浮かんでいる。
結構待っているはずなのに、そんなことを感じさせない笑顔。
「ごめんね悠聖、遅くなっちゃって。待ったでしょ?」
あたしが上目遣いに悠聖を見上げると、彼は安心させるように首を横に振った。
「大したことないよ。
ところで、もう体は大丈夫なのか?」
悠聖のこうしたさりげない優しい気遣いがすごく嬉しくて。
あたしは自分の病気のことを悠聖に話したいという衝動に駆られた。


