「熱いから気をつけろよ」
お兄ちゃんがそう言いながらマグカップを手渡してくれる。
包み込むように持ったカップの熱気が手のひらに伝わってきた。
お兄ちゃんも自分のカップを片手に持ちながら、あたしの机の椅子に腰を下ろす。
「ちょっとは落ち着いたか?」
「……ちょっとはね。死ぬって決まったわけじゃないからね」
「……そうか。咲雪も辛いよな。
で、さっきの話でも言ったけど、咲雪はとりあえず一ヶ月入院しなくちゃいけない。だから当然、このことは悠聖にも関係してくるんだ。言ってる意味、わかるだろ?」
そう言われてハッと気付いた。
「どうすればいいと思う?
お兄ちゃん、悠聖にも病気のこと全部言った方がいいのかな?」
不安になってお兄ちゃんに尋ねると、お兄ちゃんはゆっくりと首を横に振った。


