未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。


悠聖に向かって「待ってて!」と口を動かして、悠聖が頷くのを確認してから窓を閉めた。

それから茉優に向き直る。



「あたし行くけど、茉優はこれからどうするの?」


「どうしようかなー?
校内を歩き回ってたら誰かイケメン君が声を掛けてくれて、そこからロミオとジュリエットばりの世紀の大恋愛が始まっちゃったりして?」



例えが古い。



「さあ?やってみれば?」


あたしがやや呆れ気味に答えると、茉優が何かを企んだように笑っている。



「三年生の教室の前をうろついていたら圭祐先輩が声掛けてくれたりして♪」


「……あたし、悠聖が待ってるから行くね」


あたしが立ち去りかけると、正常に戻った茉優の声が背中に投げかけられた。



「咲雪、体、気をつけてね。また明日‼」


振り向いて茉優に手を振る。



「うん。またね」