茉優の今にも泣きそうな声に、あたしは胸の中がホワーと暖かくなるのを感じた。
この想いを茉優に伝えたいと思ったのに、言葉が喉に詰まって上手く出てこない。
「ごめん。言いたいことはいっぱいあるのに上手く言葉にならない。でも、とにかくあたし、頑張るから」
「うん」
泣き笑いの表情で頷く茉優。
あたしは、茉優という最高の友人を持てたことを本当に嬉しく思った。
それから二人で職員室に入り、ノートを沼上ティーチャーの机の上に置いてからそこを出た。
職員室の前の廊下からは校門の様子がよく見える。
窓側を歩いていた茉優が窓の外を指差して言った。
「あ、あれ、悠聖先輩じゃない?」
「え?」
見ると、校門のところに悠聖が佇んでいるのが見える。
ずいぶんとそわそわしているようだ。
あたしは悠聖を待たせてしまったことに胸が痛んだ。


