「……気のせいだろ。俺は元気だが」
嘘つけっ。
それならその顔と態度をなんとかしろ。
「そういう幼稚園児でも気付く見え透いた嘘を言う前に鏡で自分の顔を見てみろ。どんな顔してると思う?」
目を逸らす圭祐。
「すれ違った女の子が10人中10人振り向くようなイケメン」
圭祐は明らかに話を逸らそうとして無理にふざけている。
俺はため息をついた。
「……イケメンかどうかは別にして、その不景気な顔をまず何とかしろよ。あきらかに大丈夫じゃないし」
失恋か?
一瞬そんな考えがよぎる。
「この前まで便所の100W並に無駄に明るかった奴がいきなり発光ダイオードぐらいまで暗くなったんだぞ。それを心配するなって方が無理だろ。
俺も央子も元気がないお前が心配なんだ。本当に大丈夫なら大丈夫な顔をしろよ。大丈夫じゃないなら一人で抱え込むな」
さりげなく央子に援護射撃。


