「ところで咲雪、体のほうは大丈夫なのか?」


「うん。今日は昨日ほどだるくなかったから。なんかあたし貧血らしいのよね。まだ原因はわかんないんだけどさ、また明日も検査に行かなくちゃいけないんだって」


悠聖がふーんと頷く。



「大変なんだな。俺は貧血になったことないからよくわからないけど、小学生ん時もクラスの女子が全校集会の時によく倒れてたな」


「あたしも今回初めてなったけどなんていうか目の前が真っ白になって気が付いたらベッドって感じ。すっごく体がだるくなってさ。……ほんと、なるもんじゃないね」


「同感だね。俺も健康第一をモットーにしようかな。とりあえず通販で足つぼマッサージ器買って……」


「あははは。それってじじくさーい」


「いいじゃん。足つぼマッサージ」


こんな風に悠聖と一緒にいてとりとめのない話をしている時が一番楽しいし、一番幸せだと思う。



愛情を確かめ合うためにはセックスしかないって言う人もいるけど、それは多分違うと思う。