茉優ちゃんは、福祉とボランティアの方面に進んだ。

病院にかかる費用が無い為に、通常ならば簡単に治る病気で死ななければならない人々を援助する、SAYUKI協会という国際慈善団体の設立者となった。


ちなみに、その活動資金は始めは【bloomsnow】によって。
今では自発的な寄付によって賄われている。





俺は、生前咲雪に話したとおり、一浪して医大に入り医者になった。



その後、約三年間、開業医の新嶋医師の下で働きながら修行させてもらっていたが。


内戦が終わった直後の中東の国に医者が特に必要とされているということを知って、赤十字の青年海外協力隊に志願して、この国に派遣されてきた。


正直、日本にいるのが辛かったというのもある。
 


初めは一年間の予定だったのだが、この国の人々と深く知り合ううちにこのままこの国に骨を埋めてもいいと考えるようになって。

そのまま、この国の国籍を取得してこの国に腰を落ち着けた。



今では、この国の人々は俺のことを外国から来た人間としてではなく、まるで同胞のように扱ってくれる。