亡くなった両親の親族は皆かなりの高齢で、子供を育てるなど無理だということや、親族同士のいがみ合い。
そして、虚弱体質だった両親から、赤ん坊が虚弱体質を受け継いでいるのではないかという恐れから、誰も赤ん坊を引き取りたがらなかったそうだ。
そして、結局、その子は孤児院に入れられた。
その話をあとで聞いて怒り狂った父はすぐさま孤児院に行き、母にろくに相談もしないで養子縁組をして親友の遺児を引き取ることを決めた。
それを知った母は養子縁組が正式に決まったことを父に知らされても反対など一切せず、父と一緒に孤児院に迎えにいったらしい。
初めて会う赤ん坊を一目見て『この娘を愛して大事に育てよう』と、あっさり娘として受け入れたそうだ。
その赤ん坊が咲雪だ。
彼女がうちに来た日が雪の日だったからこの名前が付けられたのだ。


