素直な気持ちを言い表すと、咲雪は嬉しそうに笑った。


「……なんか最近、悠聖って嬉しいことばかり言ってくれるね。あたしが期待してる以上に」


「そりゃどうも。ただいま年度末の出血大サービスですから」
 

真面目な顔でそう言ってやると咲雪は体を折って爆笑した。
 




しばらくの沈黙の後、咲雪が口を開いた。


「……ねえ」


「ん?」


「突然ですが、あたしのこと愛してる?」
 

咲雪が唐突にそんなことを聞いてくる。


だからそんなわかりきったことをなんで今更……と言いかけたが、咲雪の表情を見て考えを変えた。


彼女が、まるで今にも泣きそうだったからだ。



「愛してるよ。世界中の誰よりも愛してる」


「あたしも……」
 

震える声でそう答えた咲雪の表情は苦しそうだ。



「咲雪!どうした!?どこか痛いのか!?」