咲雪はだるそうに伸びをする。
「あー、やっぱりまだ体だるい。もう寝ようかな……」
「あんまり無理すんなよ。今朝倒れたばかりなんだから。寝ろ寝ろ」
もしかしたら、大変な病気かもしれないんだから。
「うん、そうする。お休みー」
そう言いながら咲雪は出て行こうとしたら。
ドアのところで思い出したように振り向き、そっと囁く。
「お兄ちゃん、どうもご馳走様」
そう言ってから、照れたように小走りに出て行った。
俺は頬をぽりぽりと掻いて、テーブルの上に残っていたみんなの食器を片付け始める。
父と母はさっきの話の続きを話していた。
「とにかく、何事もなければいいがな……」
「そうね。
……ねぇあなた、やっぱり、遺伝が関係してるのかしら?」
「わからない。それに、そんなことを軽々しく口にするんじゃない。咲雪は……あの子は私達の娘だ」


