未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。


自然に咲雪の周りに全員が集まる。

堤先生は素早く咲雪の体の状態を調べてから言った。



「咲雪さんはこれから骨髄幹細胞と白血球を壊す為にこの放射線照射室に入ってもらいます。

もう一度説明しますが、この放射線はレントゲンのものとは違って7・5グレイという強力なものです。普通の細胞が死ぬほどではないとはいえ、それより弱い骨髄幹細胞や白血球は確実に殺せるほどです。

ですから、気分が悪くなったら、決して無理はせずに手元のスイッチを押してください。私達は隣の部屋でモニターで見守っているのでスイッチを押してもらえばすぐに中断できますから。わかりましたか?」


咲雪が小さく頷く。



「それでは、手は動きますか?ちょっと動かしてください」


咲雪が言われるままにぎこちない仕草で片手を動かし、グーとパーを交互にして見せた。



「はい、いいですね。苦しくなったらすぐにボタンを押して下さいね。

それでは、そろそろ入りますよ。いいですか?」