ぶっきらぼうだが優しさが籠もっている。
「うん。ありがと」
咲雪が照れたように頷く。
そんな咲雪の頭を央子がバンダナ越しに優しく撫でた。
「咲雪は強いからね。あたしは咲雪が絶対に元気になるって信じてるよ!」
咲雪を見つめる央子の目がすごく優しくて、俺は胸の中が温かくなるような気がした。
「もうすぐ着きますよ」
先頭を歩いている堤先生の言葉に顔を上げると、行く手に目指すものが見えてきた。
核兵器のマークとして有名な放射線のマークが大きく描かれた鉄製のドア。
放射線発生装置管理室と記されている。
咲雪を乗せたストレッチャーが放射線照射室のドアの前で止まる。
ここから先は付き添うことは出来ない。


