一人の人間の組織適合抗原には〈Aの何番、Bの何番、Cの何番、DRの何番〉の組み合わせが二組ある。
咲雪のは〈A2、B47、Cw1、DRw12〉と〈A7、Bw66、Cw8、DR3〉という非常に珍しい組み合わせだった。
しかし、央子の組織適合抗原もその珍しい組み合わせだったのだ。
まさに奇跡としか言いようがない偶然の一致。
しかも、央子は健康そのもので提供者として申し分が無い。
一次試験の結果が出た時から、自分の骨髄を咲雪に提供してもいいとは言ってくれていた央子。
確かに自分の骨髄が咲雪に移植できるとわかるや否や、妹のように可愛がってる咲雪の為に自分の骨髄を提供することに一瞬の迷いも無く喜んで同意してくれた。
骨髄を提供することに伴う自分自身に対する危険も承知の上でだ。
それで、まさに異例の早さで咲雪には明日にも骨髄移植が施される事になった。


