思わず新嶋先生の言葉を遮って聞き返す。
すると彼はちょっと言いにくそうに言葉を選びながら言った。
『うーん……それがだね、咲雪ちゃんの血液内の血球のバランスがちょっとおかしいんだよね。うちの診療所で出来る検査は限られているからまだよくわからないが、もしかすると、ちょっと厄介な貧血かもしれない。
だから、念のため中央病院で精密検査を受けた方がいいと思うんだ』
厄介な貧血とはどういうことだろう。
俺は背筋が寒くなるのを感じた。
「わかりました。ちょっと、親に替わった方がいいですよね?」
これだけ重要なこととなると俺の手には負えない。
『そうしてもらえますか』
電話を一旦保留にしておいて、ダイニングキッチンに戻った。
「母さん、電話に出てくれる?」
「誰?」
「新嶋先生。ちょっと親に替わってほしいって」
「あ、なんだそうなの?なんだろ」
母が入れ替わりに出ていく。


