未来(あした)が来るなら、ずっとそばで笑ってて。


「……ね、お兄ちゃん……。もし、もしもあたしが………死んじゃったらどうする?」


その言葉を聞いた瞬間、全身の皮膚が粟立つような気がした。



咲雪の言葉が毒のように染み込んでくる。

このことは、俺がずっと努めて考えないように、考えないようにしてきたことだ。



俺は、動揺を隠すためにわざと苛立ったそぶりを見せて言い返した。



「次に、俺の前でそんなこと言ったらぶん殴るからな」


「…………」


咲雪は何の反応も示さない。
俺は、咲雪と目を合わさないようにしながら言った。



「……咲雪が死ぬかもしれないなんて、考えられないし、考えたくも無いよ。
……俺の大切な妹がこの世からいなくなるなんて、俺には耐えられないと思う。だから、そんなこと、もう二度と言うな。

そんなことよりも……咲雪が元気になって退院したら、何をするかとかもっと前向きなことを考えろよ」


これは紛れも無い俺の本心だ。