「ほんとに大丈夫?」


「……は、はい。大丈夫です!
アハハ、人間急ぐとろくなことがないですね」



何回か深呼吸してようやく正常に戻った茉優ちゃんが笑顔を見せる。



「そんなに急いで来なくても良かったんだよ?

あ、べつに茉優ちゃんが邪魔だとかそういう意味じゃなくて、ビラ配りは別に俺一人でも出来るんだから咲雪ともっとゆっくり話していても良かったのにって意味だけど」



俺がそう言うと、茉優ちゃんは首を横にふるふると振った。



「先輩が言いたいことはわかるけど……でも、あたしも咲雪の為に何かしてあげたいんです。

ただ、心の支えとかだけじゃなくて、もっとちゃんとした助けになりたいから……だから、なんか少しでも早くって思って」


そこまで一気に言って、茉優ちゃんは一息ついた。



「とにかく、あたしも手伝います。て言うか、手伝わせてください‼」



なんかすごく嬉しかった。


咲雪はいい友達を持ったな。