「凛ね、親が離婚したの。」
『...え?』
1度凛の、家に遊びに行ったことがある。
あんなに、笑顔で溢れてたのに...
それに仲が良かった。
「あんなに、仲良かったのにって思ったでしょ?」
ズバリと言ったように当てられたあたしは少しびっくりした。
「お母さんがね、浮気したの。」
『うん...』
「お母さん。ずいぶん前から浮気してたんだって。お父さんはそれ知ってたのに...。」
すこし、涙声になっている凛。
「なのに、凛はなんにも知らなかった。毎日、なんにも知らないまま過ごしてた。」
『凛...』
凛が、泣いてるとこ初めて見た...
小刻みに震えて泣く凛。
「だからね、お父さんを傷つけたお母さんが許せない。大好きなお父さんのことを」
遊びに行った時も、特に凛はお父さんに懐いてたように見える。
「お母さんが許せないの。だからね、女の子みーんな、嫌い。だから、女の子が幸せになるなんてないのよっ!」
そういった凛は、ちょうど階段を降りていたあたしを思いっきり押した。
『え...?』
落ちる時、見たのは凛の、涙で濡れた顔と
笑顔だけど悲しそうに笑う凛の顔。

