「ん...」
眩しい光で俺は目を覚ました。
「蓮!心配したんだから!」
目にうっすら涙をためて、空乃が握っていた手
をギュッと握った。
「ごめん...」
俺は、謝ることしか出来なかった。
ごめん、空乃。
「翔くんが...!翔くんが、救急車で運ばれるくらい、熱があるって言ってたんだから!!」
ん?
アイツ...
何言ったんだ?
「翔のやつ...」
俺は、ひとりごとを呟いた。
「蓮、先生に言ってくるね!そのあいだに倒れないでよ?」
俺が、風邪をひいた時は、必ず心配して優しく
してくれる。
空乃はなんだかんだいって、女子力は高いと思
う。
俺は、そんな空乃をひとりにしたくなくて、
とっさに、手を掴んだ。
「ん?」
空乃は俺の方を振り返って、頭にはてなマーク
を浮かべている。
「ごめん、何でもない」
俺は、元気そうに笑ってみた。
少しでも、空乃に笑ってほしくて。

