いやいやいや、なんであんたな訳!?
確かに男女1人ずつ必要だよ?そうだよ?だけだもね!


わざわざあんたがやる必要ないでしょうが……!!


そう捲し上げたいのをグッと我慢して後ろを睨みつけるとクツクツと面白そうに笑う笠松。

ああそういう事ね、嫌がらせってことですかそうですか。
いいよ乗ってやろうじゃないか。そんな子供みたいな嫌がらせに屈するかっつーの。


「んじゃ、笠松と結城でいいか」

「はーい!」

「……お前ら楽しそうだな」




先生の言葉に、良い子のお返事でクラス全員が返す。お前らノリいいな。上手くやっていけそうだわマジで安心した、後ろで笑っているコイツさえいなければ!




けどまぁ、ぐだぐだ文句言ってても仕方ない。やるっつったらやるしかない。



スタスタと前に出て皆と向かい合う。




「えーっと、取り敢えず学級委員になった結城です。このクラスを楽しく出来るように頑張りたいと思います」



ペコリと頭を下げると拍手が巻き起こる

それをあ、でもと遮って大事なことを話しておく。




「皆さん私のことは不本意なあの事件のせいで知ってる人は多いと思いますが、普段から喧嘩売るような態度ではないので。あれは明らかにコイツが悪いんで誤解しないでね?」


「は?」



隣でポケットに手を突っ込んで立つ馬鹿を親指で指しながら、にっこりと微笑んで言うとクラスから爆笑が起こった。