妙に納得した俺は、また何事もなかったかのように教科書を開く。



「何?晃あの教育実習生に興味なし?俺、超かわいいって思ったけど・・・な、修一!修一!」



松田巧は、そういって隣の席から田中修一向かって、紙くずを投げ飛ばしていた。



修一は、ちょっと恥ずかしそうにうつむいた。



この二人。俺の幼なじみ。


巧は、明るく弾けた奴でバンドにのめり込んでる。


校則違反だというのに、ズボンのあちらこちらからチェーンをブラブラさせている。



髪の色もしっかり赤く仕上げていた。



背丈は、俺よりちょっと低いがそれでも172センチはある。