宛名のないラブレターをキミに

だけどそんなことも気にならないくらい一気に明るい気持ちになる。


それには訳があり…




「今日はたくさん本が読める!」


 
そう、私は自他共に認める本好きである。


親バカならぬ本バカだと結菜に言われたことがある。
今となっては懐かしいものだ。



本で頭の中がいっぱいとなった私には今まで話していた内容などは当然もう頭には無くて―――


自分の席に戻りながら自然と口角が上がるのを感じた。