アオ「はぁ…はぁ……」

アキ「アオ!?」

「ちょっと…ぼうや大丈夫!?あれ…?ヒ…ビキ…?……ヒビキ!?大丈夫!?」

アオ「ちょっ!ちょっと…待って下さい…!!」




.*・゚*・゚*・゚ パァ!!! .*・゚*・゚*・゚




アキ「な!?アオ!?それは…!」

アオ「俺のせいだから…な……」

アキ「でも…「ん…」!」

ヒビキ母「!!ヒビキ…!!!…アオ…くん?ありがとう…!!なんとお礼をしたらいいのか…」

アオ「いえ…そんなことより早くここから逃げて下さい。この国は滅びようとしているから…いや…滅ぼされようとしている。」

ヒビキ母「え…?でも…この状況では…」

アキ「…そっか。…アオ。どうする?」

アオ「………飛ばすしかないだろ」

アキ「どこに…?」

アオ「あそこに。」

アキ「そこしかない…か…」

アオ「……僕らができるのはあなた達を安全な場所へ飛ばすこと。ただし。条件があります。たとえあなた達が俺たちのことを思い出してもこのことは誰にも話してはいけません。……わかりましたか?」

ヒビキ母「はっ…はい…」

アオ「アキ。始めるぞ。」

アキ「うん!あ。でもここら辺にいる人たち全員を一気にやった方が楽なんじゃ…?」

アオ「それもそうだな。」

アオ「スッ…」
アオ【助かりたい人は僕の前に集まれ。できるだけ早く。】

「なっ…何言ってんだよこの状況で!助かるわけねぇだろ!?しかも一箇所にだと!?全員焼けて死ぬだけだ!!」

アオ【助かりたくないか?僕らの力にも限界がある。もう一度言う。助かりたい人は集まれ。今すぐに……いや。5分後までに。集まらなかった人は……“死ぬよ”。】

アキ「ちょ…アオ!?」

アオ「仕方ないだろ。僕たちの力にも限界がある。全員を助けたいのは僕も同じだ。…だけどあの男みたいな人を説得してる時間なんてない。できるだけあの男たちが集まってるところまで範囲を広げるけど…それまで結界がもつかわからない。結界が破られたら…その時に転送できる範囲にいる人をすぐに転送する。」

アキ「…そうだね…」

アオ「ここの誘導を頼むね。僕はこの周辺で他に助けられる人がいないか見て来る。5分後には戻るから。」

アキ「わかった」