どうかこの声あなたに届けて



俺の目を見て告白してくれた絵麻と同じように俺も絵麻の目を見て言った。


すると、絵麻の目からは一筋の涙が頬をつたって零れ落ちた……


俺はその絵麻の涙に驚いたのと同時に、その絵麻の涙がとても綺麗だと思った。


涙が出てすぐに絵麻は俺からの背を向け、
「これは雨だから」って苦しい嘘をつく。
本当は震えている絵麻の小さな背中を抱きしめてあげたい。でも、そんな事ができない俺はただ絵麻が泣いているのを眺めているしかなかった。


ちょっと経って絵麻は口を開いた。
それは「これからも友達でいてくれる」かと、
「仲良くしてくれる」かと、俺が1番言いたかっ
た言葉だった……